「鎌倉散歩」 (その16) 得田 皓則
◎高徳院(大仏殿)
あまりにも有名ですから、ご覧になった方は多いのではないかと思います。夏も終わりに近いですが、久し振りに行ってみました。
国宝阿弥陀如来座像(鎌倉大仏)を本尊とする浄土宗の寺です。大仏を東国にも大仏を造ろうとした源頼朝の遺志を受け継ぎ、使えていた稲多野局が計画したと言われる。最初の大仏は木造であったため台風によって崩れてしまい、その後建長4年(1252年)から青銅の大仏が鋳造された。一辺1〜2メートルの鋳型を下から徐々に継ぎ合わせて造られたが、原作者等は不明である。大仏殿もこの時一緒に建立されましたが、室町時代、大地震による津波で流され、以来、ずっと露座のままである。津波の折、寺も流され長く廃寺とかしていたが江戸時代、増上寺の祐天和尚が豪商野島新左衛門の協力を得、寺と大仏を復興し、現在に至っています。
境内、大仏の裏手の庭に与謝野晶子が詠んだ歌碑があります。
鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は
美男におわす夏木立かな
晶子
◎鎌倉の花火
鎌倉では毎年8月第2火曜日に花火大会が行われます。夏には日本全国至る所で花火大会が行われますので、珍しくもありませんが、鎌倉の花火は由比ヶ浜海岸の沖合に舟を浮かべて打ち上げるのが特徴です。由比ヶ浜から材木座の海岸まで、数十万人の人出で賑わいます。特に、水中花火と言われる舟から打ち上げた花火が水上で半円に開く花火は豪華で鎌倉の花火の呼び物になっております。当日、風がの向きが悪く、良く撮れておりませんが、雰囲気は分かって頂けるかと思います。
(了)