鎌倉・江ノ島七福神めぐり
今回はお正月でもありますので、鎌倉・江ノ島の七福神巡りをして見ましょう。七福神は福神信仰に由来するもので、夷尊神(恵比寿)、大黒天、弁財天、毘沙門天、布袋尊、福禄寿、寿老人を言います。これらの福神を参詣して回ると除災招福、諸願成就がもたらされるといわれ、江戸時代にお正月の行事として一般化しました。現在ではお正月に限らず参詣されております。鎌倉・江ノ島七福神は湘南地方の由緒ある福神です。
参詣する順は東京方面から来ると、北鎌倉駅で下車し浄智寺の布袋尊から最後は江島神社の弁財天までウオーキングと江ノ電でゆっくりと回って1日のコースになります。
○布袋ほてい尊(そん)(浄智寺)七福神の中で唯一実在の人物、宋の禅僧と言われる。また、弥勒菩薩の別の姿が布袋尊とも言われています。布袋尊像は境内裏の洞窟に祀られている。福徳円満なところから家庭円満、家運隆盛の福神とされる。北鎌倉駅から建長寺方面に徒歩で約5分。浄智寺は鎌倉五山の第四位のお寺です。
(浄智寺の写真)
○旗上(はたあげ)弁財天(べんざいてん)(鶴岡八幡宮)北条政子が平家の滅亡を祈願したとされる弁財天で、八幡宮の源氏池に張り出したところに設けられている。武の神、財運を授ける神、福徳開運芸能の福神とされる。浄智寺から建長寺の前を通って徒歩25分くらい。
(旗上弁財天の写真)
○毘沙門天(びしゃもんてん)(宝戒寺)北条氏ゆかりのお寺で本堂には本尊と共に毘沙門天も祀られている。病魔退散、財宝富貴の福神です。宝戒寺は萩の寺として有名です。八幡宮から徒歩5分。
(宝戒寺の写真)
○寿(じゅ)老人(ろうじん)(妙隆寺)2世の日親上人は、6代将軍足利義教の悪政を戒めたが、焼けた鍋を被せられる極刑を受けた。しかし、自説を曲げなかったので“鍋かむりの日親”と語り継がれる。欅一本造りの寿老人尊像がある。人々の健康と長寿を司る福神です。宝戒寺から徒歩5分。近くに日蓮上人辻説法跡があります。
(妙隆寺の写真)
○夷(えびす)尊(そん)神(じん)(本覚寺)日蓮の遺骨を身延山から分骨したため、東身延とも言われる。刀工正宗の墓がある。一般的には恵比寿と書きますが、古く関東では夷尊神と書きました。商売繁盛、縁結び、五穀豊穣の福神です。妙隆寺から徒歩5分。ここから鎌倉駅へ徒歩5分、江ノ電に乗ります。
(本覚寺の写真)
○大黒天(だいこくてん)(長谷寺)木造仏としては日本最大といわれる長谷観音で知られる。四季折々の花でも有名です。由比ガ浜を見渡せる観音堂のそばに大黒天が祀られています。出世、開運、財富招来の福神です。江ノ電長谷駅から徒歩5分。
(長谷寺の写真)
○福(ふく)禄(ろく)寿(じゅ)(御霊(ごりょう)神社)権五郎神社とも言われる。鎌倉幕府成立以前からあったといわれ、祀られているのは数々の武勇伝が残る権五郎景正。9月18日の例祭に行われる面掛行列の十面のうちの一面に福禄寿がある。幸福、財宝、長寿を招く福禄寿を宝蔵庫に安置。長谷寺から徒歩5分。ここを見て再び江ノ電長谷駅へ行き江ノ電へ。
(御霊神社の写真)
○江(え)ノ(の)島(しま)弁財天(べんざいてん)(江島神社)裸形の弁天坐像は近江の竹生島、安芸の宮島と共に日本三大弁天の一つと称され、辺津宮横の奉安殿に安置されている。江戸時代から江ノ島詣でが流行したといわれる。江ノ電江ノ島駅から徒歩15分。戦勝、財運を授ける神、福徳開運芸能の福神とされる。源頼朝も戦勝祈願に訪れたという。
(江島神社の写真)
(了)